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ksk@ぴよによるノンジャンルみだれ手記

2023/9/26の雑記 パラノマサイトFILE23 本所七不思議をクリアした

パラノマサイト本所七不思議をクリアしました。めちゃくちゃ面白かったです。

 

www.jp.square-enix.com

きっかけは日本ゲーム大賞2023ノミネート。

なんだかかなり評判がよさそうだったのと、セールしていたのと、名前は気になっていたので即断しました。

プレイ開始したのが9/23の午前7時、クリアが9/24の午前1時前です。一日で駆け抜けました。そのくらいの魅力がありました。以下ネタバレあり感想です。

プレイ直後からメタな仕掛けをズンズン見せられていたので、伏線有のADV脳でプレイしました。よって幸いにも謎解きは殆ど詰まらずに進めることができました。

とはいえ、それはシナリオが非常に丁寧にガイドを置いてくれていたことと、一日通しでプレイしていたので記憶が新しいということも大きいでしょう。

キャラクター。総じてとてもよいですね。

中でも黒鈴ミヲが良すぎる。この世界のオカルトの実在感を高めてくれるキャラは何人かいますが、中でも黒鈴ミヲのキャラの立ちっぷりは最高だと思うので、ぜひ他作品でも活躍してほしいです。ヤッコとのペアもいい……もっと見せてくれ……

津詰徹生も素晴らしい。終盤の親としての矜持を見せる場面は最高でした。ちょっとうるっときてしまった。あの場面、呪いがどういうルールで発動するのか、というのは非常に興味があったんです。津詰はあやめのことを本気で大事に思っている。いっぽうで血を分けた親でもない。ただ、呪いは隠し事を前提としているので、津詰にはあやめに対して「隠し事をしている」という負い目自体は確かにあった。もしかしたら負い目自体が無くて、呪いが無効になるかもと思ってたんです。しかし呪いは発動して、でも津詰はすぐに斃れることなく、きちんと言葉で戦った。その熱い展開で押し切られて良かった。素晴らしかった。

演出。

呪いを前提としている以上ホラーの側面は強く、428など伏線回収やインターフェース芸が楽しいゲームが好きな人にはお勧めしたいけど、ホラー苦手な人だとそこでマイナスになっちゃうかな~! というところが難しい。特に前半はジャンプスケアに近い演出もあるので「暗くていかにもなんか出そうなところで自分で操作してあたりを見回す」ができない人は厳しいだろうなぁ……といったところです。

システム。

案内人が丁寧にヒントを出してくれるのでありがたいですね。あの案内人が誰なのかもどこかで考察されているのでしょうか。キャラクターごとに並行しているタイムラインは428を思い出してテンションが上がりました。

ボイスを消して呪いを無効化するメタは楽しいけれど、ただゲームセリフにボイスがないので、本当にそれのための役目になっているところがもったいないような、面白いような。てっきり馬鹿囃子を回避するためにBGMを30秒以内に切ることも必要になると思っていたのに、それがなかった……というか、ほとんど目立ってこない呪いもまぁまぁあるんですよね。

こういうメタなゲームならシステム弄ってる間に驚かせてくる演出もあるか……とか思っていたんですが、そういうことはなかったので良心的だなと思いました。

シナリオ。

最終的にすげー悪い奴以外は全員救われているのは本当に良かった。エンタメエンタメしていて素晴らしい。とはいえ作品時間軸より以前に嫌な事件がいっぱい起こっているので、過去は変わらないんだよなぁという当たり前のことについての寂寥感も。ボリュームは非常にちょうどよく、密度の濃い物語を腹八分目といった印象です。後日談を見せてくれるのもとてもよかった。でも事件を追うくだりがなくてもミヲとヤッコは深く友達になれるんだろうか。ヤッコなら大丈夫かな。

音楽。

探索中に流れるブラスがゴキゲンな曲がとても良くて、ゲームしてる! って気持ちになれました。あの探索中の音楽の探索中っぷり素晴らしいと思います。街歩いてる時に聴きたい。サントラもあるようですがサントラの方がお値段が高いですね(笑

 

以上、今年プレイした中では今のところ最もバランスが良いゲームという印象です。ずっとタイトルを「パノラマサイト」だと思ってました。

いや楽しかった。