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ksk@ぴよによるノンジャンルみだれ手記

Outer Wildsのプレイ後感想

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長く積んだままだったOuter Wildsをようやくクリアしました。実質的に「インターステラー」とか「2010年宇宙の旅」とかのネタバレをしながら感想を述べることになるのでご注意ください。

それなりに楽しんだのですが、プレイ条件で損をしたなという気持ちがあり、余裕がなかったり、他に積みゲーがたくさんあるときにやるようなゲームではない、ということを先に知っておくべきだったと思っています。

簡単にストーリーを説明しておくと、プレーヤーは宇宙飛行士となり自身たちの星系の古代の文明と思われるnomaiの遺物を探索し、秘密を解き明かそうとする、しかしなんやかやあってプレイ開始から22分後に太陽は爆発するし爆発すると22分前に戻ってくる、というループものの3Dアドベンチャーとなっております。

プレイしてはしばらく積み、プレイしてはしばらく積み……となっていたのですが、上記のように積みゲーがたくさんあると同じ探索を繰り返すことのストレス自体が増大してしまい、比較的早い段階で攻略サイトを解禁しました。このゲームにおける攻略サイトの解禁でもっともよろしくないのは「攻略のためのヒントが記載されたドキュメントを真面目に読まなくなる」ということで、本当は次の謎を解くためにドキュメントをしっかり読み込み、そしてドキュメントをしっかり読み込んだために謎を解くのが楽しくなる、というループに入っていくべきなのです。

それを早々に放棄してしまったのは、英字名のキャラクターたちがいまいち頭に入ってこない、そもそも生態が我々と同じ人間ではないので姿も認知区別しづらい、訳に違和感がある、ということで、自分自身の過去のSF小説への素養の弱さによるところが大きかったなと思っています。

最終的にクリアまでたどり着き、一定の面白さを得て、瞬時に思いついたのは「インターステラーのようだ」という感想でした。非常に興味深くその表現された宇宙観を楽しんだ一方、自分にとってはこの「事象の果て」みたいな表現を観たときに自分の中の作品世界への熱がどっか行ってしまうという呪いを持っているという自覚をしました。

その原因に「事象の果てが人間(もしくは、outer wildsのキャラクターのような知的生命体)の想像力に視覚的におさまる範囲でできているとは思わないし、その環境下で人間の生命が維持できると思えない」という自分自身の思い込みがあります。どうも「宇宙空間=死」くらいの観念を持っているらしく(実際には生身で宇宙空間に出てもすぐに爆発したりはしないみたいですが)宇宙服着てたってさすがにブラックホールに飛び込んだら死ぬだろ、というところで頭の中に線を引いて熱を冷ましてしまうようです。この傾向は表現が写実的であるほど強くなるので、実写映画や物理演算された3Dゲームで顕著です。

ということで、ラストのラストになって急にファンタジックな表現に思えてしまったのですが、それでも、ゲームとしては素晴らしい作品だと思います。自分はPCでプレイし、前述のような環境だったからこそ損をこいたと思っていますが、もっと探索を楽しむ前提で居たならば、すべてが繋がった時に、きっとよりよい経験をできたのではと思うのです。

以上、感想……で終わるにはアンコウへの恨みが足りない。何回食われたかわからないので怒り心頭です。今冬はアンキモの消費量を増やしたいと思います。