ブルーレイ化された宝塚歌劇団宙組の「大逆転裁判」を観ました。
逆転裁判シリーズと宝塚のコラボでは4作目で、大逆転裁判では初の宝塚舞台です。
宝塚については一度劇場で観たくらいしか知識がないので、宝塚歌劇団についての甘さはお許しいただければと思います。
以下は話の筋を追ったりはしませんが、展開や舞台で起こったことはどんどんネタバレしていきますのでご注意ください。
逆転裁判シリーズは演出が非常に演劇的で、大逆転裁判はそれに輪をかけて演劇的なゲームなのですが、やはり「舞台」との相性は最高にいいなというのが視聴感想でした。それを宝塚歌劇団がやってくれるんですからクオリティも担保されていく。
登場するキャラクターたちの幅の広さが素晴らしいですね。観たいキャラクターは殆ど登場して、劇中の動きもしっかり再現。夏目漱石の暑苦しい動き、バンジークス検事のワイン絡みの演技、市警カップル、ホームズとアイリスの動き、寿沙都投げ、全部見せてもらえました。最高。
あのゲームをどうやって舞台化していくのか……という部分については、思った以上に自分自身と考えが合っていたことにびっくりしました。謎解きはシンプルに、キャラのポーズと効果音をしっかり。過去に楽団でやった演劇ステージと方向性が近くて、ちょっと嬉しくなってしまいました。
これは難しかったのかなー、というポイントとしては「共同推理」のモデル回転とスポットを下ろす演出、それから陪審員の採決で、どっちも見たかったポイントだったので今後に期待です。「ユゥザァイ」を聴きたかった。
ミュージカルなので当然歌と踊りが入るわけですが、それも演劇部分とシームレスに楽しめる、分離しない作りになっているのはとても素晴らしい。このイメージ世界に近い歌の部分を入れることで、本編の立ち位置が難しい亜双義を綺麗に舞台に入れているところがすごい。
二時間半近い上演時間があるので、ディスクで観て疲れるかな? と思っていましたが、あっという間でした。面白かったー。舞台でも見たかったな……!