paper-view

ksk@ぴよによるノンジャンルみだれ手記

2023/10/9の雑記 ガールズ&パンツァー最終章 第四話 ネタバレあり感想

ガールズ&パンツァー最終章の第四話を観てきました。

girls-und-panzer-finale.jp

 

この映画では文字通り筋書きのあるドラマを観ています。映画だからね。
しかし体験としては「関係性が出来上がってる中で架空のスポーツの新試合を観る」というものになっています。今の時期はオチを知らずに初見で観る人が多いので、全員が時間を異にしつつ同じスポーツのライブビューイングをハラハラしながら観ている感じ。面白い体験だと思います。

 

以下ネタバレありの感想を書きます。

双方の試合展開は大方の予想通りだったのではないでしょうか。

最初にトーナメント表を観た時点で大洗と聖グロリアーナに注目せざるを得なくて、大洗女子は作中の試合で聖グロリアーナに勝利していないですから、最終章がその舞台になることは容易に想像できたはずです。

自分の場合はBDの特典映像も観ていたので、アリスがどこかで参入してくることはわかっていて、てっきり噂もある継続に入るのかと思っていましたが、その流れがなかったので、そうなるともうアリスが入った側が決勝に来る。聖グロリアーナの制服を着て出てくれば、もう答えは決まった様なもの――

……というのが順当な予想ですが、しかし順当な予想のまま来るかどうかわからないところが面白い。順当な予想のままでもいい。それでも試合が面白いから大満足なんですよね。

 

時間さかのぼりまして大洗対継続ですが、振り返ると本当にあんこうチームが不在で回している、どころか人の声がほとんどなく、BGMと戦闘音だけで展開する時間が長くて、何度も書きますが本当に試合を観ている時間が長い。

自分はウサギさんチーム箱推しなので、澤が隊長を引き継いだ時にものすごくテンションが上がってしまいました。この事実だけで最高なのですが、みほの作戦案と澤の作戦案が同一であるというセリフを一つ挟むだけで、澤の統率能力を示していく脚本のすばらしさ。隊長を任された澤の決断力。それを、そこらの武士より精神極まってる西住みほ、そして究極のところでは河嶋よりも大洗という大局感優先隊長の杏、その二人「から」引き継いで貫禄見せるやり方で示すのが本当に最高最高でした。

いや~~それにしてもTV版で戦車放り出して逃げてたあのウサギさんチームがここまで成長してもう涙しかないでしょ~~これ観れただけでも第四話は最高最高最高なんです!

 

中盤の乱戦状態の箇所は映像的には正直なにやってるかわからん、スローで見せてくれ、もしくは横に現在状況をマップで示してくれ、と思ったところですが、一方でサッキヤルヴェンポルカに合わせた効果音の音楽性が素晴らしかったです。劇場版でも継続が大学選抜をポルカに乗せて次々沈めていくのは素晴らしいシーンでしたが、それよりもさらに戦車の物量を増し、機銃と砲撃音を盛り盛りにして、それを超高速の映像と併せて見せていく、当然この効果音たちは特に曲の拍にハマっているとかそういうことはないんですが、このスピード感の合致具合がすさまじい。

今までの様々な映画でも、ハイスピードな音楽に併せた殺陣シーンというのは素晴らしいシーンが多いものでしたが、それらと肩を並べる名シーンだったと思います。いやー戦車って丈夫な乗り物なんだなー。特殊なカーボンもすごいなー。

その後、黒森峰VS聖グロリアーナは黒森峰の脱西住からエリカイズムがしっかりハマっているところが観れたのが素晴らしかったですね。チーム全体の性格が新たになってて、隊長のキャラって大事なんだよなぁ、と再確認するシーンでした。しかし必要とあらば山岳装備なしであの崖上るんだから戦車道って過酷なスポーツですよね。

 

次回第五話がいつになるのかはともかくとして、今回はきちんと試合が終わったところで区切りになったので、今までほどウズウズすることなく次を迎えられる穏やかな気持ちです。あと2話ずっと戦車戦やるんでしょうか。劇場版より長くするを目指しそうだからずっとやってそうだな。

今回観ている最中にふっと思い至ったんですが「壱百満天原サロメ」さんを観ていた時にどこかで感じていた既視感に答えが出まして、ローズヒップでした。前作が2021年、サロメさんのデビューが2022年、今作が2023年。ちょうど空白地帯だった。

 

次作も楽しみです。本当に戦車道っていいものですね。