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ksk@ぴよによるノンジャンルみだれ手記

ResetLimit第6回公演「artificial emotion!」を見にいってきた話

シアター!」を読んで演劇熱が高まったこともあるのですが、GAMEバンドの演出のことでも舞台は見ておきたいなと思い「舞台観たいなぁ、劇団四季は観たことあるし、あまり規模が大きくないやつ」とつぶやいたところ、友人の友人というところからご紹介いただきまして、有難いことに千秋楽を観覧することができました。

ResetLimit

あまり事前情報を詰めずに行きました。ここではひとまず

・演劇/劇団の感想

・演出に活かすという視点で観て

の順番で書いていきます。

 

演劇のあらすじ。重力異常により地球が滅ぶことが判り、地球を去る人々の中、主人公の少女は、機関の強制を逃れ頑なに地球に残ろうとする。機関から逃れる中で少女は一体のドローン(人型アンドロイド)と、同じく地球に残っていた男と出会う。

少年たちが紙芝居を観ている。怪しげな親父が作った新作の紙芝居は、重力異常で地球が滅ぶ、という内容だった。少年たちは親父の新作をよそにそれぞれの夢を語る。ただあるひとりの少年は、親父の紙芝居を聴いていたようだ。

 

と、いう二つの導入が並行して提示されまして、二本の話が絡み、最終的にひとつの所に収束していくわけです。

 

が、面白さのコアになっているのは「人間」と「ドローン(人型アンドロイド)」という二つのものをどちらもヒトが演じるという点です。お芝居だから当然どっちも人間がやるよね、という前提で観客が設定を呑みこんだうえで「この人は人間かドローンか?」でしかけることができるのです。

特に中心となるドローンはもっとも「ロボットらしく」演じられていて、それがそれ以外の「人間らしく」演じるドローンに対するカモフラージュにもなっています。

 

複数の時系列を往ったり来たりするけれど、最終的にお話は非常に理解しやすくて、一方でたくさんのキャラクターがいるのにその大部分のバックグラウンドは大胆に省略されています。恐らく一番最後のシーンに上記の仕掛けで積み上げた伏線回収を詰め込み、熱いセリフと役者の見せ場を詰め込む、というところから逆算されたお話とキャラクターの設計なのかなと予想しているところです。

 

中心メンバー4人に対して舞台には全部で18人の役者が参加してたみたいで、これが小さな劇場に入り乱れてもごちゃごちゃしないのがすごい。殆ど全員が出るようなシーンがあるのにも関わらず、です。すごい立体の構成。

 

ということでとっても面白かったです。

舞台でのテクの事を考える前に細かく思った事を。

 

ルート33のマスダヒロユキさんが出てました。たぶん姿をみたのは爆笑オンエアバトル以来だと思います。相変わらずのキレ、というか劇中の格好からしてむしろ若返って見えました。

 

ちょうど「シアター!」読んだ直後だったのでゼニの計算をしてしまったのですが、キャパ115の劇場でチケットがだいたい3,500円、7回公演。

仮に全部満員としてチケット代だけで2,817,500円。サイトチェックしたら一週間劇場借りて480,000円。出演者18人で一人当たりのあがりが約130,000円。

ここからスタッフ、音響照明小道具、練習場所もろもろ引いて、代わりに物販加えて……予想の範疇でしかないのでとりあえずざっくり一人100,000円にしちゃって、年4回公演してたみたいなので年で400,000円。

おお……

 

余談ですけど、同じようにオーケストラとかの一人当たりのあがりをざっくり計算したことがあって、これもうわぁやってけんのかなぁなんて思ってたんですが、この経済構造はもうちょいなんとかできる余地があればいいのにね。

 

フライヤーというかチラシというか、そのデザインが演劇のお話のイメージと比べてどうなのかなと思っていたのですが、観終ったあともここだけちょっとちぐはぐ感。2014年の各公演のデザインの方がお話のカラーに沿ってる感じありますね。

 

と、いったところでした。

そんで活かせそうなテクニックについて。

特に「視線を誘導するために、見せたいもの以外をどう処理しているか」を観てたのですが「自然に動く」か「止まる」の二択なんだなということを思っていました。

どちらでも「背景になる」というのが大事なところで、これはたぶんGAMEバンドでの僕担当の演出以外でも必要になる思考だと思います。ここで役者だったり人間になっちゃうと、それは視線を引いてしまう。

 

動きは、人間を演じる上では、演じるということを考え過ぎると却っておかしくなるのかも。綺麗に動くということは大事だけれど、普段普通に人間として生きてるんだから、そこから離れるのはそこから離れるだけの必要があるときに留めたほうがよさそうです。

 

で、それらを補助するためにはやっぱり照明だったり効果音で、これを適切にいれることが大事なのだなと思いました。翌日もう一本演劇のDVDを観てたんですが、これも効果音がとても特徴的だったので、今までよりももう少し気を使って監修していこうと思った次第です。

 

と、こんなところで。

ResetLimitさんはとても面白かったので、また観に行きたいと思いました。チェックしていこう。