ときめきメモリアル30th Anniversary Live エモーショナルの1日目に行ってきました。
ときメモ遍歴は後ほど書くとして、始めた時期がとても遅かったのでライブに行くのもなんとなく気おくれするな……とは思っていたのですが、しかしこの機会は恐らく二度と訪れないと考えて全力で臨むことにしました。よってVIP席を申込です。当たればラッキーだ!
で、特に同行者も決まってない状態で2枚にして当選し、友人を誘って行ってきました。(とはいえ一般申込でも席がすぐ埋まってしまうことはなかったようではあった)
本日のエントリーは先にライブの感想、それから自分のときメモ遍歴と、最後にふたたび今元祖のゲームを振り返ってという構成でお送りしたいと思います。
■ライブの感想。
最高であったことは言うまでもないのですが、ずっと現行のコンテンツの最新のライブばかりに触れていたので、往年のコンテンツで行われるライブがどんな空気になるのか、に触れることができたのは本当にうれしい……と理性的に書きだしましたが、もうとにかく一つ一つの「新規ボイス」が有難いこと有難いこと。
会場アナウンス、幕間のムービーも各キャストさんの声でやっていただけて、本編の歌唱はどうしてもすべてをキャラの演技で行うことは難しくもなっているところ、キャラクターとして演じられたボイスはその当時のままで本当に有難いと思います。
開演前にはゲーム本編のBGMが流れているのですが、それがまた心を90年代にタイムスリップさせてくれます。そりゃあ、当時のシンセサイザーで作られた音源なので当然なのですが、閉鎖空間で作品コンテンツが好きな人しかいない空間でゲーム音源が流れるとこんなにも浸れるのだなというのは発見でした。うれしい。
キャストの皆さんはだいたい60歳前後。でも全員素敵なエイジングをされていて、プロだなぁ、と感服していました。人は当然みな老いるので、パワーが当時のままであるとか、そういうことはさすがに言えない。それが30年という月日だと思うんですが、全員がご健在で、その堂々たる立ち姿を見て「自分もこういう歳の取り方をしたい」と思わせてもらえたのは有難い。
そのうえでライブは見たいものを全部見せてもらいました。非常にバランスのいい、満足感の高い選曲、あってうれしい掛け合い、遅れてときメモコンテンツに触れた自分にとってようやく単位を取ることができたという嬉しさがありました。
二日目は行かない選択をしたのですが、ドラマシリーズの楽曲が選曲されていたとのこと。後悔はないですが、しかし聴けなかったことをこれからのエネルギーにしたいですね。
■ときメモ遍歴について
自分がときメモに触れたのはおおよそ16年程度前、自宅近くにレトロゲームを豊富に取り扱う中古ショップが開店し、そのセールの中でpeercast配信用しやすそうなゲームを探していたところにセガサターン版のときメモを見つけ「やってみるか」と思い手に取ったところからでした。つまり、盛り上がっていたコンテンツが全て閉じた後の出会いです。
初回プレイで芸術系に進んだことから片桐彩子エンディングとなり、そのうえでエンディングで主人公とは離れても夢を追う片桐彩子というキャラクターに心打たれ、そのまま関連コンテンツを探していたところドラマシリーズにたどり着きどっぷり浸かりました。
さらに往年のときメモラーだった友人から大量のCDコンテンツを貸してもらい、十数年遅れで浸からせてもらいました。多謝。
それから先は当然ながら新規のコンテンツがなかった状態です。いくら名作と言えどドラマシリーズを遊んでくれる人もほぼおらず(一人はいたのでものすごく感謝しています)すべてが想い出の中だけで反芻している状態でした。
上記のような遍歴なので、往年のときメモラーの方々に混じってVIP席に行くことにちょっと気おくれはあったのです。現場では全くの杞憂で楽しませてもらいました。そしてライブコンテンツに参加するという実績を達成できて本当に有難かったです。
■いまだから当時のゲームの事を振り返る
「ときメモってホントにゲームとして秀逸だったな」というお話をしたいと思います。これはライブ後に同行した友人と感想戦をしている中で自分で話しながら再確認したことです。
ときメモというゲームは恋愛シミュレーションゲームと言いますが、その中身は後発の恋愛シミュレーションゲームと全く異なっていて、ときメモはパラメーターを管理するゲームです。そしてたどり着くべき目標である「藤崎詩織」がきっちりと最初に示され「藤崎詩織」にたどり着くためにはゲームの中身を理解し、物語ではなく「ゲーム」を攻略する必要があります。
同様に最初に「高嶺の花」を提示するゲームには「アマガミ」があると思うのですが、こちらはすぐにその流れから外れて、第一印象のヒロインに向かって行って構わないものです。ゲームをする必要はありますがシステムを深く理解していく必要はありません。
ときメモは「藤崎詩織」を目指す中でそれ以外のヒロインと出会い、たまたまそれらの誰か、もしくはやっぱり藤崎詩織との関係性を構築する、出会いの導線がゲーム的にしっかり作られているんですよね。今遊んでも色あせないと思います。
その後シリーズでは「4」をやりましたが、プレイ当時も感想を書いたのですが、ゲーム全体が超強いイベントを持つ一人のキャラクターのドラマ装置みたいになっていたので、やはり藤崎詩織というキャラクターがいる1は秀逸だなと思いました。名実ともにラスボスなんですよね。
十数年ぶりにときメモに立ち返ったことで、近年はこういう、どストレートにキャラクターと恋愛をするゲームは殆ど話題になっていないように思いました。キャラクターをメインコンテンツとするゲームと言えば多くはF2P、アイドルやもしくはプレーヤーとキャラクターの間に主従などの上下関係があるもので、対等の状態、もしくは見上げるような状態から恋愛に進んでいくゲームに触れる機会がなかったと思い至ったのです。課金して得られたSSRのキャラにこっぴどく振られるイベントとかも難しそうですしね。
それもまた時代の流れかもしれないのですが、せっかくだからそういう恋愛に触れるようなゲームももう一度やりたいなぁ、などと思いました。