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ksk@ぴよによるノンジャンルみだれ手記

コスプレ考2014夏

先にご注意です。

今回はぼくが「コスプレ」という行為を自分なりに噛み砕くために書いております。

コスプレを貶めようといったような思いは一切ございません。

考察ですので、ドライな書き方になり、不本意に思われることもあるかもしれません。

が、そういう意図は一切ないのだ、ということを先に言い訳しておきます。

 

・コスプレを見たのさ

コスプレなんて普段からよく見てるんですけども、夏のコミケに行きましたので、やはり会場でコスプレを見ました。

今年は「艦これ」と「ラブライブ」を見たんですが、特に「ラブライブ」を見ている間に自分の中に何らかの違和感が湧きまして、それを追いかけてみようと思ってます。

 

・語句の整理です

「コスプレ」を独立したものとして、その他のものと区別するためにあえて「コスプレ」「仮装」と言い分けたいと思います。

「衣装」→服飾のこととします。コスともいえると思います。

「キャラ」→その「キャラクター」のこと。

イデア」→ここでは「キャラクター」が持ってる魂のようなもの。

 

・結論から言っちゃうと

「コスプレ」は「イデア」を追い求めるのとは別の行為なのではないか、というところを考えて行きたいと思っています。

よくよくコスプレ、または仮装とは「そのキャラクターを演じる」という描写がなされると思うのです。

であるならば「キャラクターのイデア」を持つことが、その言葉の響きから、目的として予想できると思うのです。

 

・実際のコスプレを見てみると

イデア」みたいなもんは目指してないんじゃないのか?

独自の競技みたいなものなのではないのか?

というのが、僕の率直な感想です。

考えるきっかけになったのは今回多かった「ラブライブ!」のコスプレたち。

ご存じないかたのために、ラブライブはスクールアイドル、すなわち高校生の女の子たちがアイドルとなる物語です。

コスプレしている人たちがもちろん高校生ではないですので、身も蓋もない言い方をすると、もっと老けてます。

ではそのコスプレをする人たちは、というと、これが結構な頻度で「高校生っぽくない」メイクをしていらっしゃる。

その他、もろもろ、キャラクターとして高校くらいのキャラを演じるコスプレは多い(「ハイキュー!」とか「黒バス」とか)んですが、それらも結構メイク、とくに目元が強め。

これはたぶん、写真映りが研究された結果なのだと思うのです。

 

・せっかくなので比較してみた

10年前のコスプレはどうだったか?

ということで、ネットの力を借りて「2004年 コスプレ」あたりで検索をかけてみました。

すると、上位に出てくる写真のメイクの方向性が、違うのです。結構面白いくらいはっきり違う。目元が薄い。

今のコスプレ写真でつかまえるものと比べても、断然今のほうが写真写りは良いです。

 

・そういえば、性別すらどうでもよかったっけ

今年の初旬に開催しました『GAMEバンド SPコンサート』では、他ならぬ我々こそが、女装したアイドルたちを舞台に挙げ狂乱の宴を開いたわけですが、そこで結構出たお言葉が「かわいー!」だったんですよ。

 

かわいかないだろう!!

 

といいたいところなんですが、これはつまり「玉屋/鍵屋」レベルで「お作法」なのではなかろうか。

つまりコスプレって「キャラ」を演じるけど「イデア」は目指してなくて「コスプレ」という文脈に乗せるということなのだろうと。

 

イデアはなくともよいがイデアは見てる

他の人はどう見てるんだろう?

たとえば僕たちの仲間が演じたアイドルは「そのアイドルとして」呼ばれていたわけで、そこではおそらく確実に「イデア」を意識されてたんだと思うのです。

いや、実際にそのキャラであるなんて微塵も思ってないにしても「そのキャラのイデアを意識して呼ぶ」のがお作法なんですよね。

 

身も蓋もなく言ってしまうと

 キャラの衣装を着ることによって

 キャラのイデアを得たというお約束のもと

 お互いがそのキャラであるという場を演じる

 しかし、衣装以外の部分の規制は緩い

 そして、独自の方向性を獲得しつつある

というのが、今のコスプレを取り巻く状況なのかなぁ、と解釈しています。

 

・だってだって

のんたんのコスプレを見たんだけど、その中にはとてもお美しい方もいたんだけれど、それは僕にとってはのんたんではなかったのです。

 

でも僕はのんたんのコスプレの方に相対したら「スピリチュアルですね」って褒めるし、このまえのるーみゅさんでもエリーチカのコスプレの人に「超ハラショー!」って叫んだ。

それがお作法だと認識していたのです。

 

と、いうのが、今回のコミケでコスプレをみた感想でした。