先にご注意です。
今回はぼくが「コスプレ」という行為を自分なりに噛み砕くために書いております。
コスプレを貶めようといったような思いは一切ございません。
考察ですので、ドライな書き方になり、不本意に思われることもあるかもしれません。
が、そういう意図は一切ないのだ、ということを先に言い訳しておきます。
・コスプレを見たのさ
コスプレなんて普段からよく見てるんですけども、夏のコミケに行きましたので、やはり会場でコスプレを見ました。
今年は「艦これ」と「ラブライブ」を見たんですが、特に「ラブライブ」を見ている間に自分の中に何らかの違和感が湧きまして、それを追いかけてみようと思ってます。
・語句の整理です
「コスプレ」を独立したものとして、その他のものと区別するためにあえて「コスプレ」「仮装」と言い分けたいと思います。
「衣装」→服飾のこととします。コスともいえると思います。
「キャラ」→その「キャラクター」のこと。
「イデア」→ここでは「キャラクター」が持ってる魂のようなもの。
・結論から言っちゃうと
「コスプレ」は「イデア」を追い求めるのとは別の行為なのではないか、というところを考えて行きたいと思っています。
よくよくコスプレ、または仮装とは「そのキャラクターを演じる」という描写がなされると思うのです。
であるならば「キャラクターのイデア」を持つことが、その言葉の響きから、目的として予想できると思うのです。
・実際のコスプレを見てみると
「イデア」みたいなもんは目指してないんじゃないのか?
独自の競技みたいなものなのではないのか?
というのが、僕の率直な感想です。
考えるきっかけになったのは今回多かった「ラブライブ!」のコスプレたち。
ご存じないかたのために、ラブライブはスクールアイドル、すなわち高校生の女の子たちがアイドルとなる物語です。
コスプレしている人たちがもちろん高校生ではないですので、身も蓋もない言い方をすると、もっと老けてます。
ではそのコスプレをする人たちは、というと、これが結構な頻度で「高校生っぽくない」メイクをしていらっしゃる。
その他、もろもろ、キャラクターとして高校くらいのキャラを演じるコスプレは多い(「ハイキュー!」とか「黒バス」とか)んですが、それらも結構メイク、とくに目元が強め。
これはたぶん、写真映りが研究された結果なのだと思うのです。
・せっかくなので比較してみた
10年前のコスプレはどうだったか?
ということで、ネットの力を借りて「2004年 コスプレ」あたりで検索をかけてみました。
すると、上位に出てくる写真のメイクの方向性が、違うのです。結構面白いくらいはっきり違う。目元が薄い。
今のコスプレ写真でつかまえるものと比べても、断然今のほうが写真写りは良いです。
・そういえば、性別すらどうでもよかったっけ
今年の初旬に開催しました『GAMEバンド SPコンサート』では、他ならぬ我々こそが、女装したアイドルたちを舞台に挙げ狂乱の宴を開いたわけですが、そこで結構出たお言葉が「かわいー!」だったんですよ。
かわいかないだろう!!
といいたいところなんですが、これはつまり「玉屋/鍵屋」レベルで「お作法」なのではなかろうか。
つまりコスプレって「キャラ」を演じるけど「イデア」は目指してなくて「コスプレ」という文脈に乗せるということなのだろうと。
他の人はどう見てるんだろう?
たとえば僕たちの仲間が演じたアイドルは「そのアイドルとして」呼ばれていたわけで、そこではおそらく確実に「イデア」を意識されてたんだと思うのです。
いや、実際にそのキャラであるなんて微塵も思ってないにしても「そのキャラのイデアを意識して呼ぶ」のがお作法なんですよね。
身も蓋もなく言ってしまうと
キャラの衣装を着ることによって
キャラのイデアを得たというお約束のもと
お互いがそのキャラであるという場を演じる
しかし、衣装以外の部分の規制は緩い
そして、独自の方向性を獲得しつつある
というのが、今のコスプレを取り巻く状況なのかなぁ、と解釈しています。
・だってだって
のんたんのコスプレを見たんだけど、その中にはとてもお美しい方もいたんだけれど、それは僕にとってはのんたんではなかったのです。
でも僕はのんたんのコスプレの方に相対したら「スピリチュアルですね」って褒めるし、このまえのるーみゅさんでもエリーチカのコスプレの人に「超ハラショー!」って叫んだ。
それがお作法だと認識していたのです。
と、いうのが、今回のコミケでコスプレをみた感想でした。
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