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ksk@ぴよによるノンジャンルみだれ手記

勤務中のトイレの回数を制限されたらどうしようか、と考える話

お仕事をしている最中にネットサーフィンとかをしたほうが、業務効率が上がるらしい、という研究結果をたまに見ます。

こういう研究結果って、結局のところ報道される時点で何らかのバイアスをもって記事が作製されるのが常なので、それだけをうのみにしてみるわけにはいかないんですけども、ひとまずはこれがそれなりに正しいものとします。

 

風立ちぬ」なんかでかなりはっきりと描写されてますが、過去は勤務中に禁煙や分煙なんていう概念はないような世界だったようで、まぁ執務室なんてのはたばこ臭いのが常であったと、慣れるしかなかったと。

 

それが今は禁煙分煙ってなってるんですから、時代は変わったものですが、さてこの「勤務中の喫煙を禁じる」ってのが比較的色んな職場で話題になっていまして、つまるところ中座してちょっと吸って戻ってくるあいだ、仕事を「してない」のが問題の中心らしい。これで同じ給料もらったり、残業に突っ込んだりするのが嫌だと。

 

僕もたばこ嫌いなんですけど、考えるのは果たして「煙草を禁じた場合」と「煙草を禁じなかった場合」はどちらが業務効率がいいのか? ということでして、煙草を禁じたことによって業務効率が著しく下がるのであれば、それって結局、給料の費用対効果も下がれば、下手すりゃ残業に突っ込む確率が高くなったりもするわけですよね。

 

たとえば僕は周りからよくおしっこが近いなんて揶揄されるんですけど(容認はしてませんよ)、勤務中にかなりの水分を摂るので、おしっこを禁じられるともう人としての尊厳との戦いになります。たぶん後半は立ち上がれなくなって、休憩時間にすり足で歩くかもしれない。

 

というのは多少冗談としても、人としての尊厳を保てるかどうかの瀬戸際では当然集中力なんぞ出るはずもありません。仕事!? こちとら蛇口のトラブル寸前なんだよ! ってなもんです。

 

じゃあ水分摂るなよってことだと思うんですけど、これはこれで集中力保つためとか、眠気対策とかなわけなんです。

 

結局のところ、煙草とかを制限するってのはそういうことではないのか。勤務中に煙草を禁じるってのは、自分で言うところのトイレを制限されるのに近い感覚があるのではないか。

 

まぁ、この意識はそうそう通るもんではない、というのは判ります。しかし、あれだけ当然だった執務室内の喫煙は、追いやられ、禁じられ、そして悪になる。ってことは、執務室内の飲食、執務中のトイレの回数だって追いやられ、禁じられ、そして悪になる日が来るかもしれないのです。

 

そのとき、僕たちは泣きながらおしっこ漏らすんでしょうか?

 

いやおしっこ漏らすかどうかが重要なわけじゃなくて、業務効率ってホントに禁じたりなんかしたりってとこでコントロールできるんですか? ってことなのね。

なぜなら、これを否定できないとなると、とにかく勤務中のちょっとした動きやインターバル的なものは、今後どんどん排除されていく運命にしかならないからです。

 

結局のところ、これはよくよく悪く言われる業務時間や効率の話、つまり「どれだけ机の上に座っていたか?」が評価対象になっているということと地続きです。

しかし、このことが正義であるあいだは、組織のマネジメントとして「座って執務している以外の時間を締める」というのは正解になってしまう。だって皆様実際に「煙草っ吸ってない時間は割りを喰ってる」って思っているようなんですもの。

 

ということで、仕事中のたばこ禁止するとか、そういう話って最終的に、飲食とかトイレとか雑談とか、そういうところをギッチギチに詰めて行くことに繋がるだろうな、と思っているのでした。