親からかなり厳しくしつけられていたので、金銭についてはシビアな感覚を持っていると自覚しています。
かつ、算数や数学もものすごく苦手意識があったわけではないし、それなりに一般的な金銭感覚を持っていた、という記憶があります。
それが、現在ではそこそこ相対的な感覚、金銭を別の形の財に変化させながら持つという考えに変化したのはどうしてだったか。それを人に伝えるにはどうしたらいいのか、ということを考えていました。
世の中では貯蓄よりも投資、というようなことが聴こえてはくるのですけれど、それはなんだか感覚としては正しくないという気持ちがあります。貯蓄はノーリスク、投資はリスクを負うことだという言葉の使われ方になっていないか。
手元に持っている財産の形が変わるけれど、持ち方が変わっているだけである。通貨が軸であるかどうかは通貨を軸としているかどうかという自分の中の感覚であって、すべてを通貨で持つ=通貨への投資もそれはそれでリスクを抱えている、ということをどうやったら感覚として身に着けることができるのか。
インフレとなれば貯蓄していた金銭は相対的に価値が下がるわけで、それならば持っている価値は相場とともに価値変動を起こしやすいものの方が良い。
通貨を持ちつづけていて価値が目減りしないためにはデフレになるか、もしくは通貨の価値が同じラインであり続けるかだけど、デフレは経済の状況としては容認しづらいし、同じラインであり続けるわけにはいかない。だから、貯蓄だけで財産を保有するのがベターな手段ではないということを考えていないといけない。
そういうことを人に、特に自分の子供に伝えなきゃ、ということになったときに、でも「財を蓄える」という観点ではかっちりした軸としての通貨の感覚があったほうが社会生活はスムーズなわけであって「通貨をきちんと管理していく=減る事への不安と貯めることへの安心を覚えてもらう」を獲得した後に「通貨だけでなく複数種の財を持ち、それらのある程度の変動を容認する」しかないのだろうか、という悩みがあります。
自分が「財産の価格が変動する」という不安をある程度まで無視できるようになるのには数年かかったように思うので、その道を通るしかないのか、他に学習の方法があるのか。モノポリーとかいただきストリートとかを繰り返し楽しんでもらえばいいのかなぁ……