録画してたけものフレンズ2をようやく観終った。
今みたのでちょこちょこTLを流れていく感想が先に入ってきてる状態。
人がけなしているものであるほど「そんなに悪いもん?」と思いながら見てしまう癖があるので、そういうバイアスがかかっている、と理解したうえで、そんなに悪いもんかなぁ、と思ってしまった。
思ってしまったけれども、一方で面白かったか、というとそこまで面白いもんでもなかったのは事実。なぜならこの作品、終始一貫して諸要素への明言を避けている。なんていうか、素材、伏線、材料、それだけで終わる前提を持ってて、そのうえでなんとなく打てるピリオドだけ打った感じ。
ということで、けものフレンズ2、というひとかたまりで見るとそんなに面白くない。というか、面白くなる要素が特にない、という感じだと思う。
1は一貫してたアニメだったなとは思うけど、でも要素の大部分は解決してなかったはず。ジャパリパークってなんやねん、海の外には何があったん、世界はどうなってるん、というのを視聴者としてはなるほどなー廃墟ものなんだ、かばんちゃんとサーバルの関係良かったよね、という「できる解釈」をして、それはうまいこと誘導されてしまったという感じ。これは前作はとても上手だった。結果としてはいろんなものが未解決のままでも全然オッケーって思ってしまった。
1を見て2を見たら当然のごとく「ああっなんか気持ち悪い!」という感覚になると思う。それを「気持ち悪いのは○○のためだ!」と結論付けるとだいぶすっきりするもんだと思う。が、それを今流通してるけものフレンズ2批判文脈に沿って「良い/悪い」でジャッジするのは、はてベターな考え方なんだろうか。
「あ、しまった前作のことオッケーだって思ってたけど間違いだったか?」って思えなかったら、もう「前作面白かったのになんで違うことするんだよ!」って思うしかない。2は1に対して順当にした解釈に対して全部「違うかもよ」を渡してきたという感想に最終的には落ち着いた。それを狙ってやったんじゃないかな、と思ってる。
けものフレンズ1はけものフレンズ2の否定である、というのは間違いではないけど、それはけものフレンズ1が正解でけものフレンズ2が不正解だ、とイコールではないはずで、ひょっとしたらけものフレンズ1で自分が面白いって思ってたのは、ひとつの解釈の方法にすぎないんじゃないだろうか、という考えをしたほうが、面白く拡げられるような気がした。
で、作品を巡るいろんなものについては、なんか残念なことになっちゃってたなぁ、というイメージ。ゴシップ記事じみた本当か嘘かわからない噂と、意味ありげな前監督のツイートで、完全に作品を作品として見る土壌がなくなっちゃってる。
加えて、それでも「1っぽく作ろうとしてる」のが更に良くなかったのかも。それ自体は結果論だけど、前監督作品に通じてあったキャラクターの動きのテンポとかカメラとか、そういうのが失われてしまっていたので、むしろがらっと作風を変えて本来新監督が得意とする分野で戦った方がよかったんじゃないかと思う。そんなに新監督の得意分野を知らないけど。
そういうことがあったから、なんかすごくマイナスブーストがかかっちゃったなぁ、と思って最後の方を見てました。
まとめます。
けものフレンズ2はそんなに面白いとは思わなかったけど、1が正解で2が不正解だとは思わない。
自分の1の解釈が間違ってたのかも、と思えたところは今後に期待。
2を否定しないからといって1を否定しているわけではない。
作品と関係ない場外乱闘が多すぎて残念だったね。
こんな感じです。場外乱闘を場内に持ち込むのは苦手。世界観についてまだわかってないところは新情報が欲しい。
感想は大体以上です。