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ksk@ぴよによるノンジャンルみだれ手記

ネットは規制されるよね、たぶん

たけしのTVタックルを観ました。ネット規制の回。

TVタックルという番組、観たのは久しぶりだったんですが、ここしばらくは「よくできたプロレス」みたいなものだと思って観ています。

 

話題はネットに規制が必要かどうか、という議論で、ネット規制反対派の論者が堀江氏とひろゆき氏だったので、おもしろいところが来た、というイメージです。

番組の中身としては、規制派は「規制ありき」なので、ネット上にあるものはとりあえず悪として、規制が必要という論調。対して、規制反対派は、ネット規制しても狙った効果は上がらないと思うから、そのリソースは別のことに使ったほうがネット規制で得たい効果が出るよ、という論調。

なので、平行線でした。

 

どちらに与するか、というと自分としてはネット規制反対派、であって、単純に「ネット規制」は「人と情報の進歩」にあまり効果を発揮しない対策で、おそらく今後もめまぐるしく変化していくであろう状況に「一時的に」適応しても、すぐ、おそらく十数年としっかり機能せずに時代遅れになってしまうか、もしくは、情報技術の進化を著しく妨げると思っています。

 

が、それでもネットは規制されるでしょう。口が悪いことを覚悟の上で、これは「情弱」、すなわち「情報弱者」と「それに乗っかることで利するもの」によって共犯的に成立すると思います。

 

情報技術が発達した今、必要なのは情報技術に対する「リテラシ教育」および「リテラシ教育者の醸成」であり、そして何よりこの教育は、これからを担う子供世代と「これまでを担ってきた、もしくは今になっている全ての世代」になされる必要があります。

が、これがなされない。なぜなら、その過程で、情報化以前時代からの大人の一部は明らかに情報能力的に劣っているために威厳を失い、ことによると利権も失うからです。

この威厳を失うことを恐れ、プライドを外に置いて自分がゼロから新たに勉強することを忌避するグループは、殊更にネット規制を推進することと思われます。

その際にお題目にすべきなのは「子どもを守れ」です。子どもを悪影響のある情報からシャットアウトするという名目で規制条項を作れば、自分たちは情報技術について新たに勉強する努力をする必要もなければ、子どもたちに情報能力で追い越されて威厳を失う恐れも無くなります。

 

恐らく情報社会の中ではまだまだ選挙で優位に立てるくらいには大きな勢力を持っている「情報弱者」層に乗っかっておけば、選挙に勝ちやすい。「それは効果がないですよ、もっといい方法があるんじゃないですか」と言う人達の理論を理解することができる聡明な人たちは、全体で観れば明らかに割合が少ない。

だから、ネット規制は強い。

 

そこそこ極端な書き方をしましたが、ネット規制をすることで、治安維持に短期的に効果があることは確かであると思います。そこは短期的な対策として決しておかしくはない。けど、長期的に見ると合理的ではない。

 

究極「インターネット」の次の世代の情報技術が生まれたときに、ネット規制から始まる情報教育では、次の革新には太刀打ちできない。

海外から流入する技術者、情報強者に対しても劣位に晒される。これらは大きな損失です。

 

それでも、利害関係がこうまではっきりしてしまっていると、日本はそう遠くないうちにネット規制をするんじゃないかなぁ、と思っています。

ただ、その時には、この規制から外れて情報をかき集められるだけかき集めるほど、国内での強者になれる状態も、結果的に出来上がると思うのですけれどね。