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ksk@ぴよによるノンジャンルみだれ手記

【ネタバレ】デスストランディング プレイ感想

デスストランディングのネタバレ感想を書きます。

 

www.playstation.com

 

【PS4】DEATH STRANDING

【PS4】DEATH STRANDING

 

 

ネタバレもありますのでご注意ください。

 

 

話題を二つに絞ります。

・これは既存シリーズではない

・これはお仕事ゲーである

・楽しさと身体の感覚

 

1.これは既存シリーズではない

 ストーリーや設定について。どうしても監督の前作が「メタルギアソリッド」ですので、重厚なストーリーや設定、渦巻く人間関係などを期待してしまいましたが、この希望は程よく裏切られました。つまり、ゲーム中の不思議なところ、狭すぎる北米大陸や、冒頭に登場する思わせぶりな空中に浮かぶヒトガタみたいなのの謎は特に解けないし、他にも結構な量の謎が説明されずに終わってしまいます。

 が、今までも「無限バンダナ」みたいなゲーム的都合をネタとしてストーリー中に言及させてしまうようなことはやっていましたし(MGS2)、メタルギアソリッドのようにそれまでのシリーズでの物語が積み重ねられているわけでもないですし、デスストランディングに重厚なバックグラウンドを求めすぎるのはちょっと違うな、と後から反省したのでした。

 一方、とはいえそれを自分は自然に期待はしてしまったわけで、人間関係の謎については解けたものの、世界の謎については残ってしまっている、という面は何らかの形で解決してもらえんもんだろうか……と思っています。先々にでも。

 

2.これはお仕事ゲーである

 「業務」をポイント化してゲームにする。というもの自体はゲームというか遊戯としてはよくあることで、アトリエシリーズだったり、ダービースタリオンだったりもそうだと思うのですが、デスストランディングは当然「配送業務」がゲームになっているわけです。

 これをどうやったら「楽しく」なるのか、が煮詰められているところが凄いです。更にオープンワールドの特性もしっかり。

 ルートを構築する、そのルート通りに進むのも、予定通りに行かなくてルートを変更して目的達成するのも楽しい。

 途中に荷物が落ちているかもしれないし、動きに支障が出ないように必要以上に荷物を持ちたくない、でも建築物の作成やメンテナンスのために素材を持ちたい、このバランスが楽しい。

 場合によっては乗り物を使う、この乗り物は挙動が自由過ぎるし重力や重量をかなり無視している気がするが、運ぶ、というミッションの楽しさ、歩きと乗り物での自由度のバランスに合わせて調整されているので、どちらを使えば鉄板というのがない、楽しい。

 オープンワールド部分が非常によく生きていて、拠点同士のつながり方が、ゲーム進行中はほぼ一本道なのに、ゲーム終盤になると全てが網目状に繋がるという仕組みが素晴らしいです。これは「明示的に新たな道ができる」のではなく「落ちている荷物」から気づくことができるようになっています。つまりA-B-C-Dと進んでいったものが、Aの近くでDの荷物を拾って「あれ? D拠点ってめっちゃ遠くない?」とマップを開いたときに、実は序盤では装備上、直線ルートが困難なだけで距離ではすぐ近くにあったことに気付ける、というデザインになっています。そうすると、新しい道を歩けるわけで、これもまた楽しいのです。

 ということで、なにをやっているのか、というと「荷物を運ぶ」これだけなんですが、それに至る過程がしっかりデザインされているので「いくら荷物を運んでも飽きがこない」という造りになっているのです。すごい。

 

・楽しさと身体の感覚

 小島監督はインターフェースを使ってプレーヤーをゲームに没入させる仕掛けをよく使います。今回も例外なく入っていました。BBをあやす、ラストシーンでのLR2ボタン、これを野暮ったくなく、ここぞ、というところで入れられるのが素晴らしいところです。これは、体験してみないとわからないところだと思います。体験してみてください。不思議なリアリティで、人間である自分の体が手足を道具として使い、ゲームにおいてはコントローラー(とその先にあるキャラクター、アバター)が拡張された身体なのだという感覚が面白いです。

 

 

・おわりに

 ということで「ゲームとしてめっちゃおもしろい、飽きがこない」「人間関係は説明されたが、世界観は説明されないところもある」の大きな二つの感想です。全体としてはものっすごく面白い体験ができるゲームですので、ぜひプレイしていただきたいです。