僕は朝起きることができます。
というと何がなんだかって話だと思うんですけど、ここ十五年くらいのあいだで、寝坊というものをしたことが片手で数えられるくらいしかありません。
いろんな人と話していると、それは人によっては普通なことであり、人によってはできないことだったりして。
体調なんかもいろいろ関わってくると思うのです。眠りってもんはなんとも、標準みたいなものがなくって、たとえば自分はだいたい六時間から七時間程度の睡眠がベストで、これより長くても短くても体調が良くない。
また、入眠するのは二十四時前後三十分くらいがベスト。早い分には問題ないが、遅くなると睡眠時間を確保したとしても翌日の体調が低下する。
ということが経験的に判っています。体調ばかりは他人ととっかえたりすることができないので、実際のところはわからないですが、寝貯めができるとか、時間を確保すれば寝る時間帯は問題ないとか、そういうのは自分はできないのですごいな、と思う所存です。
ところで話題にしたいのは「起きれない」ってことなんですけど、そういう人からよく聞くのが、寝たまま目覚ましを止めてしまう、とか、めざましの数や回数を増やしてみるがうまくいかない、とかなんですけども。
それっていわゆる無計画ってもんじゃないでしょうか。
ちょっと意識高い言葉使うと「PDCAサイクルが回ってない」ってやつじゃないでしょうか。
朝の目覚めを設計する場合に必須なのは、覚醒を確実に導くプロセスであって、これを詰めなかったら何をどこまでやったって確率の戦いになります。
たとえば、枕元に目覚しをかけたとして、それで起きる確率が平常時で1/2の場合、当然二回に一回は起きるのに失敗するわけで、その理由は「確実な覚醒をしてないから」なわけです。
そしたら同じ方法で目覚し増やしたところで基本的には同じです。ちょっと確率が上がるくらい。
確実に起きるためには「体調や睡眠時間に関わらず、プロセスが終わったときに完全に覚醒している」ように設計しなくてはいけません。
たとえば。
・体を起こさないと目覚し時計が止められない
・体を起こし、ベッドから立ち上がらないと目覚し時計が止められない
・目覚しが起動してから、何らかのプロセスを経ないとめざましが終了しない
などなど、睡眠状態から目覚めるだけじゃなくて、完全に覚醒するところまでを目覚し時計、そのほかのツールを使って調整する。
で、実行して、失敗したら変更する。
って、やらないと目覚しは完成しないわけです。
自分の場合ですが、学生時代にはベッドから立ち上がり、歩かないと止められない位置に目覚し時計を設置していました。
現在は布団の足元側にめざましを置いており、体を起こさないと目覚しを止められないようにしてあります。この設計で運用していて、極端に披露している場合、ごく稀にもう一度眠ってしまうことがあったので、iPhoneの時計を目覚し時計の三分後に鳴るように設定しセーフティネットとしています。これでいまのところ、少なくとも勤め人となってからは公私に渡って寝坊ゼロです。
……と、僕は、設計さえすれば朝起きるくらい簡単だと思っているのですが、冒頭に書いたようにそうではない人も結構いるみたいなので、そこら辺はこういう考えだけで通らない何かがあるのかもしれない。
でも、起きれないことで何かの機会を逃すのはもったいないことだし「あいつは起きられないから」って言われたらそもそも機会が与えられなくなっていくので、起きられないよりかは起きられるほうがいいんじゃないかと思います。
で、起きるって自分の身体で実施するマネジメントの基本だと思うので、意識的にできるようになるとその他のいろんなことにも通じてくるんじゃないかな、と思っています。