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ksk@ぴよによるノンジャンルみだれ手記

人と認識と期間の話

一台十万円のPCがあります。

あなたは自由にできるお金を三万円しか持っていません。

あなたは月に二万円の稼ぎがあります。

四か月待ってからPCを買うこともできますし、一万円ずつ十二回のローンにしてすぐPCを買うこともできます。

どちらにしますか?

 

と、いう計算を突き付けられた時にどう考えるか。

文字にするとそんなに難しい問題ではありません。PCを手に入れたことによって四か月の間にローン金利で多く払うことになる二万円よりも、PCを手に入れたことによって四か月間の間に得られた新たな効率・効用が二万円を超える価値を生み出すならば、ローン購入を選ぶほうが得です。

ただし、ここでは同時に「先四か月間、安定してその効率・効用を得られること」も計算しなくてはならない。

 

この計算が、出来る人と出来ない人とがけっこう顕著に分かれるというの印象があります。分かれるけれど、ぱっと見が判らない。なぜなら「目の前だけ考えてローン組む人」と「先まで考えてローン組む人」は「月の支払い」という行動をしているだけならまったく同じように見えるからです。

 

これをお金の面で評価すると判りやすいんですが、ちょっと拡げましてこの問題は「期間」の認識をどれだけひろげられるかだと思っています。言い換えるとどこまでを「リアルに」想像することができるか、ということです。

明日死ぬかもしれない戦争地域では、一週間分の食糧をまとめて配給すると、全部売ってすぐ遊びに使ってしまうそうです。明日以降ですらリアルでなくなると、行動はそこまで変わってしまう。

日本ではそういうことはあまりないですが、自分の実感としては「一か月」くらいまでがリアルな期間となっている人が多数を占めてるように思います。「一か月」が想像できない人はあまりいないし「一か月先」以上で予定を調整すればそこそこバッティングを避けやすい。

これは日本社会で暮らすこと「一か月」で単位が区切られてることが多いのが要因かなと思っています。社会保険料、公共料金なんかは月単位。転じて給与も月単位。そうすると暮らしの計算をするのも月単位。

 

結果として「一か月」よりも認識する期間を「拡げられない」「拡げない」人が出てくるというのが実際。たとえば利息なしで3000円×12か月の分割払いと36000円の一括払いでは、後者のほうが「払いに行く&受け取る」というコミュニケーションコストが一回で済む分コストが小さいんですが、前者の方がなぜか負担が軽く見える。

 

と、考えていくと、世の中に転がっている様々な期間やその分割のお話で、期間を拡げて再評価してみると効率性の低い選択になってしまっているが、その選択が主流となっているケースが多々見つかると思っています。とはいえ費用の面では単純に計算ができても、上記みたいにコミュニケーションコストとかは数値で算定できないので、すぐに白黒つけることはできないのが現状ですが。

 

で、それを人の面で考えていくと、長い期間もリアルに考えて行動できる人というのは、いまのところ稀有なので、重宝されるんじゃないかなぁ、と思っています。