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ksk@ぴよによるノンジャンルみだれ手記

二回目の風立ちぬを見たという話

 そんなわけで先日、二度目の風立ちぬを見たわけなのだけれど、二度目をみると色々な発見がありました。

 ネタバレいっぱい書きますので、今更ですけど未見の方はお気をつけて。

 

 以前にも述べたように岡田斗司夫さんの考察を見ていたわけなのだけれど、それにプラスで感じたのが、この作品のものすごく早い時間の流れでした。

 最初は二郎が幼少のころからスタートして、最後は会社でベテランになり、妻を失うところまで行くわけなので、外見からはわからないのだけれど、精神的にはものすごく成長してます。

 

 特に前半で顕著だった、(主に女性に対する)二郎の意識みたいなものというか、プライドみたいなところはすごく変わっていて、幼少期ではぐちゃぐちゃ言ういじめっことケンカをするだとか、夢の中で女の人がめっちゃ手振ってるとか、入社直後は社内の女性に目が行ってるだとか、そういうぎらぎらした感じで描かれてます。

 けれど社内でベテランになってからは、ぐちゃぐちゃ言うお偉いさんを無視していたり、夢から女性の姿が減っていたり、もっと落ち着いている。

 そういう変化が二郎の外見の描写には現れないところが面白くて、なんとなくだけれど時間の間隔についてはすごく錯覚する。というか、青年期以降は、登場人物の見かけの年齢はほとんど意識しなかった。

 

 と、いう仕掛けが面白かった。その他にも、帽子とか、道に生えているオオバコとかに注目しても面白いのだけれど、とにかくさらっと流してしまうよりも細部をとことんチェックすることが面白い。それは他のジブリ作品も一緒なのだけれど。

 

 なお、一回目も二回目も思ったことは、監督、たくさん乗り物描けてさぞ嬉しかっただろうなぁ、ということだったりする。