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ksk@ぴよによるノンジャンルみだれ手記

漫画の話『NIGHTMARE MAKER(全巻)』『うそつきパラドクス(全巻)』『ハクメイとミコチ(2)』『乙嫁語り(6)』『タケヲちゃん物怪録(5)』

ちょっと長いですけどご勘弁。

・『NIGHTMARE MAKER』Cuvie 全6巻

ヤングチャンピオン烈掲載。夢をコントロールする機械によって、学校が混乱に陥るというお話です。エッチな夢をリアルな水準で見ることで、現実と夢の境があいまいになり、結ばれてない好きな子が自分の彼女であるように錯覚したり……など。

荒唐無稽なお話なんですが、毎回エロシーンを描かなくてはならない、という「縛り」を意識すればお話に目を向けやすい。主人公とヒロインの間がプラトニックな分、どんな回でも簡単にエロシーンを挟めるよう役割を与えられた保健の先生はかわいそうな役回り。

 

最終的に事態は収束するのですが、その結果主人公とヒロインは夢ではなく現実で結ばれ……ないで終わったのがびっくり。その代わりにおまけ的に描かれた夢の外での別のカップルの成立は、その代償かなんかだったのかなぁ、などと考えてました。

NIGHTMARE MAKER 1 (ヤングチャンピオン烈コミックス)

NIGHTMARE MAKER 1 (ヤングチャンピオン烈コミックス)

 

 

・『うそつきパラドクスきづきあきら+サトウナンキ

ヤングアニマル系に掲載。主人公は会社の同僚の女性が好きなのですが、その女性には学生時代からの遠距離恋愛の相手が。というところから始まる浮気モノです。

最終話を見ると着地点は決まってたんだろうなとは思うんですが、そこまでがいくらなんでもアクロバティック飛行です。話だけじゃなくて、オフィスで胸元がっぱり開いてる服で仕事するヒロインだったり、主人公がその服から一手でおっぱい露出させたり、小道具もいい感じにアクロバティックです。比較的早い段階でヒロインに対して「あ、この人サークルクラッシャーだ」って気づけます。

主人公、ヒロイン、ライバル、それぞれの視点が表されたところまではここからどう展開するのか、というわくわく感があったんですが、その解決は思った以上にぶっとんでいて、結果もう通常のたたみ方ができなくなってるところがなんともクセがあります。

 

読んでて気になったのは「これを読んだ人は、はたして誰の視点に合わせるのだろうか?」ということです。男女や境遇によって変わってくると思うのです。

うそつきパラドクス 1 (ジェッツコミックス)

うそつきパラドクス 1 (ジェッツコミックス)

 

 

・『ハクメイとミコチ(2)』樫木祐人

毎度思うのですが、このキャラ造形って聖剣伝説レジェンドオブマナに見える。余談でした。小人の日常生活を描いてるんですが、見開きの画が絵本のような幻想的空間で、そこに至るまでの過程を楽しむ漫画と言えましょう。一つ一つメシが美味そうでこまります。

 

・『乙嫁語り(6)』森薫

森先生、馬が描きたすぎだったでしょうの巻。

乙嫁語り 6巻 (ビームコミックス)

乙嫁語り 6巻 (ビームコミックス)

 

 

・『タケヲちゃん物怪録(5)』とよ田みのる

登場人物がすごく増えてきました。とよ田氏特有のポジティブな世界観は楽しいと思いつつも、がっちりとした悪役の出しやすい漫画なので、もう少し悪の側面も観たい、と思っちゃう巻。花火の画は必見。