劇場公開の頃なんでもうずいぶん前なんですけど、ふっと思い立って「悪の教典」の映画版を観て、その後に小説版を借りて読みました。時間も経っているのでネタバレもあります、ご注意ください。
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映像的にはいろいろとショッキングなシーンが多いのですが、小説と比べて見ると小説が「バキ」なのに対して、映画版は「バキ(範馬勇次郎総集編)」な感じだなと思いました。バキ判らない人はごめんなさい。
主人公であり最凶の悪人であるハスミン(蓮見)ですが、映画と小説ではずいぶんとイメージが違います。映画ではハスミン以外のキャラはすべて「被害者」と位置づけることが可能なんですが、小説はハスミン以外にも様々なキャラクターが、その程度の違いはあれど「悪人」として描かれています。
小説はそのあたりが殆どカットされているので、周辺のキャラクターについて受ける印象が全く違う。特に、生徒についての印象はかなり変わってきます。映像で少年少女の外見を情報を得るかどうかというところの印象もあるのだと思うのですが、それにしても小説は「悪人同士の戦い」という側面が大きい。
なので映画から入ると「ハスミン」というキャラクターに受けるショックはとても大きいと思います。そして、そういうショックを与えることを主目的として作っていると思うので、意図には成功しているとも思います。
一方で、おそらく生徒役の役者の事を平等に扱った結果だとは思うんですが、最後の学校での虐殺シーンはやや長い。パニックホラー的と考えても、ショットガンの銃声に飽きてくるのは否めないです。
とはいえ、これを見てどういう感想を得るか、というのは、興味深いところだと思います。